ホタルのポーズ (ティティバーサナ) のやり方・効果・アライメント | ヨガポーズ解説
Sep 08, 2026腕や脚にばかり意識が向いて、「お尻を後ろに引く」動きが抜けていることが多いです。
お尻を後ろへ引くことと脚を伸ばすことは、実は補い合う動き。
手で床を強く押しながらお尻を後ろへ引き続けると、脚が前へ伸びていきます。
手の下にブロックを置いて高さを出すと、足が動かしやすくなります。
落ちるときは後ろにポンと尻もちをつくポーズなので、心の準備をしておきましょう。


ホタルのポーズとは
しゃがんだ姿勢から両肩を太ももの裏に入れ、両手で床を押して浮かび、両脚を左右前方へ伸ばすアームバランス。
ティティバはヨガの伝統では「ホタル」と訳される言葉で、英語でもFirefly Pose (ホタルのポーズ) と呼ばれる (辞書には水鳥の一種を指す用法もある)。
入り方はドゥイ・ハスタ・ブジャーサナ (両足を腕にかけるポーズ) と同じで、そこから両脚を伸ばすとこのポーズになる。
ホタルのポーズ (ティティバーサナ) の名前の意味
- 日本語
- ホタルのポーズ
- 英語
- Firefly Pose
- サンスクリット語
- Tittibhasana(ティティバーサナ)
単語の意味
- Tittibha鳥の名、小さな虫 (ポーズ名では「ホタル」)
- Asanaポーズ
別の言い方
- 日本語
- ティティバーサナ (Titibhasana とも表記)
ホタルのポーズのやり方とアライメント

| 部位 | 動き | 意識すること |
|---|---|---|
| 手・指 | かかとの後ろの床へ・強く押す | 手のひらは、かかとの後ろの床に平らに置く。指は前向き。そこから床を自分から遠ざけるように強く押し込む |
| 手首・前腕 | 90度以上の背屈 (負荷大) | 手首がきついときは、手の下にウェッジ (傾斜台) やブロックで高さを出す。ポーズから出るときも、床に直接お尻を落とさずブロックに座る |
| 肘・上腕 | 内に締めて平行・外旋 | 上腕を太ももの裏の下にしっかり入れたら、ひじを内に締めて、チャトランガのときのように上腕を平行にして外回しにする |
| 肩・肩甲骨 | 肩甲骨を左右に開く・脚を押し返す | 床を押しながら肩甲骨を左右に広げる。肩は、締めてくる太ももを押し返す |
| 頭頸部・視線 | 首は丸めず・目線は前 | 背中は丸めても、首だけは丸めずに前を見る |
| 脊柱 | 全体を均等に丸める | 背骨は全体をまんべんなく丸める。鶴のポーズ (バカーサナ) の背中と同じ形 |
| 体幹・腹部 | おへそを引き込む | おへそを背骨のほうへ引き込む |
| 骨盤 | お尻を後ろへ引き続ける | ポーズの間じゅう、お尻を後ろへ引き続ける |
| 股関節 | 深い屈曲+外転 | 股関節から深く前に折り、太ももは肩幅より少し広く開く |
| もも・膝 | 内ももで上腕を強くはさむ | 内ももで上腕を強くはさみ、膝のお皿を引き上げて脚を締める |
| すね・足首 | 足首交差の経由もよい | 脚を伸ばす前に、足首を交差させた腕圧のポーズ (ブジャピーダーサナ) でバランスを見つけてから伸ばしてもよい |
| 足・かかと・指 | 母指球から前へ・足指を広げる | 足裏の付け根 (母指球) から前へ伸び、足の指は大きく広げる。足の小指側は後ろへ、親指側で押し出す |
ホタルのポーズの解剖学
- 働く筋肉
- 大腿四頭筋・腹直筋・内転筋群・上腕三頭筋・前鋸筋・腸腰筋
- 伸びる筋肉
- ハムストリング・脊柱起立筋・腰方形筋・内転筋群
使われる筋膜ライン
腕の上で両脚を前へ伸ばすホタルのポーズでは、脚の裏側から背中へ続く「スーパーフィシャル・バック・ライン (表層バックライン)」が広い範囲で伸ばされます。
その伸びを作るのは、体幹を丸める「スーパーフィシャル・フロント・ライン (表層フロントライン)」と「ディープ・フロント・ライン (深層前面のライン)」、そして全体重を受け止める「アーム・ライン (腕のライン)」の働きです。
筋肉の使い方と相反神経支配
大腿四頭筋で腿を腕に押しつけながら、腹直筋と腸腰筋で体幹を深く丸めるのがこのポーズの核心です。
前面の筋が強く働くほど、拮抗するハムストリングや脊柱起立筋、腰方形筋が相反神経支配 (reciprocal inhibition=相反抑制) で緩み、背面の伸びが一段深まります。
強く伸ばされた背面では、腱の張力を感知して筋を緩める反応も重なるため、呼吸を続けるほど伸びが進みやすいのがこの形の面白さです。
鶴のポーズとカメのポーズの両方に慣れてから挑戦しましょう。
ミスアライメントと修正
① 脚を伸ばそうとするとバランスが崩れる・浮けない

腕の位置と脚を伸ばすことに意識が向きすぎて、お尻を後ろに引く動きを忘れている。
修正 お尻を後ろへ引き続ける。お尻を引くことと脚を伸ばすことは補い合う動きなので、お尻が後ろへ動くほど脚は伸ばしやすくなる。
② 手首が痛い・圧迫感が強い
このポーズは手首を90度以上反らせるため、もともと手首への圧力が大きい。
修正 手の下にウェッジやブロックを置いて手首の角度をゆるめる。ポーズから出るときも床に直接座らず、ブロックの上に座る。
③ 後ろにポンと尻もちをついてしまう
重心が後ろに戻ると、このポーズは後ろに落ちる。それ自体は起こって当然のこと。
修正 落ちるなら後ろ、と分かっているポーズなので心の準備をしておく。怖さが減ったら、床を押してお尻を引く力を強めて浮きを保つ。

軽減法・プロップの使い方

- 手でブロックをつかんで支えにする。高さが出るぶん足が動かしやすくなる。落ちるときは後ろにポンとなるので心の準備を
- かかとの後ろにブロックを一番低い高さで置き、床の代わりにブロックに手のひらを置く
- 壁に背を向けて立ち、お尻を壁に押し付けながら練習する。座骨を壁に押すことで股関節の前屈が深まり、脚を持ち上げる感覚がつかめる
- 脚を伸ばす前に、足首を交差させた腕圧のポーズ (ブジャピーダーサナ) でバランスを見つける
- 最初は数秒しか保てなくてもよい。練習を重ねるほど保持時間は伸びていく
注意が必要な人
- 手首または肩に怪我のある方は避ける
ホタルのポーズに関するよくある質問
きついのですが、それでいいのでしょうか?
A. 後ろにポンと尻もちをつくのは、起こって当然のことです。
重心が後ろに戻ると、このポーズは後ろに落ちます。
落ちるなら後ろ、と分かっているポーズなので、心の準備をしておいてください。
怖さが減ったら、床を押してお尻を引く力を強めて浮きを保ちます。
手首の圧迫感が強いのも、このポーズが手首を90度以上反らせるためです。
手の下にウェッジやブロックを置いて手首の角度をゆるめてください。
ポーズから出るときも床に直接座らず、ブロックの上に座ります。
脚を伸ばすとバランスが崩れます。なぜですか?
A. 腕の位置と脚を伸ばすことに意識が向きすぎて、お尻を後ろに引く動きを忘れているからです。
お尻を後ろへ引き続けてください。
お尻を引くことと脚を伸ばすことは補い合う動きなので、お尻が後ろへ動くほど脚は伸ばしやすくなります。