記事一覧に戻る
パールシュヴァ・ウッタナーサナ (体側を伸ばす立位前屈のポーズ) のやり方・効果・アライメント

パールシュヴァ・ウッタナーサナ (体側を伸ばす立位前屈のポーズ) のやり方・効果・アライメント | ヨガポーズ解説

ヨガポーズ解説 Oct 30, 2026

ヨガポーズ解説

パールシュヴァ・ウッタナーサナ (体側を伸ばす立位前屈のポーズ) は、足を前後に開き、前の脚の上に前屈するポーズです。

両手は背中の後ろで合わせた逆合掌にし、吸う息で背骨を長く伸ばし、吐く息で股関節から前の脚の上へ倒れます。

コツは、骨盤を正面に向けたまま、後ろ足のかかとを床に押し続けること。

もも裏が硬い場合は歩幅を狭くし、手は背中で肘をつかむか腰に当ててかまいません。

左右3〜5呼吸ずつ保ちます。


パールシュヴァ・ウッタナーサナ (体側を伸ばす立位前屈のポーズ) の完成形 (男性)
パールシュヴァ・ウッタナーサナ (体側を伸ばす立位前屈のポーズ) の完成形


パールシュヴァ・ウッタナーサナとは

タダーサナから片足を後ろへ約1脚分下げ、後ろ足のつま先をやや外に向けて骨盤を正面にそろえ、背中の後ろで両手を合わせた逆合掌のまま、股関節から前の脚の上へ前屈する立位のポーズ。

両脚は伸ばし、胸を前の太ももへ、額をすねの方へ近づける。

一般に「ピラミッドのポーズ」、サンスクリット語では「パールシュヴォッターナーサナ (体側を強く伸ばすポーズ)」とも呼ばれる。


パールシュヴァ・ウッタナーサナの名前の意味

日本語
体側を伸ばす立位前屈のポーズ
英語
Lateral Standing Forward Bend Pose
サンスクリット語
Parsva Uttanasana(パールシュヴァ・ウッタナーサナ)

単語の意味

  • Parsva横
  • Uttana伸ばした、広げた、仰向けの
  • Asanaポーズ

別の言い方

日本語
ピラミッドのポーズ、体側を強く伸ばすポーズ
英語
Pyramid Pose, Intense Side Stretch Pose
サンスクリット語
Parsvottanasana(パールシュヴォッターナーサナ)

パールシュヴァ・ウッタナーサナのやり方とアライメント

部位動き意識すること
手・指背中の後ろで合掌する (逆合掌)手のひらを背中で合わせ、指先を肩甲骨の間へ上げる。難しければ反対の肘をつかむか、手を腰に当てる
肘・上腕肘を後ろへ引く逆合掌の肘を後ろへ引き、胸を開いてから前屈に入る
肩・肩甲骨肩を耳から遠ざける前屈しても肩をすくめず、肩甲骨を寄せて下げておく
頭頸部・視線目線は前の脚のすねへ首の力を抜き、目線は前の脚のすねへ向ける
脊柱吸って伸ばし、吐いて股関節から倒れる吸う息で頭頂を前へ伸ばし、吐く息で背中を丸めずに股関節から前屈する
骨盤左右の腰骨を正面にそろえる後ろ脚側の腰骨を前へ送り、骨盤を前の足に正対させる
股関節前屈の起点は股関節腰ではなく股関節から折る。前屈は浅くてよい
もも・膝両膝を伸ばす前の脚のももの前に力を入れて膝を伸ばし、後ろの脚も伸ばしたまま
足・かかと・指前後に約1脚分開き、後ろ足はやや外向き前足はまっすぐ前、後ろ足は45度ほど外に向け、後ろ足のかかとを床に押し続ける

パールシュヴァ・ウッタナーサナの解剖学

働く筋肉
大腿四頭筋・腸腰筋・内転筋群・中殿筋・脊柱起立筋・菱形筋
伸びる筋肉
ハムストリング・腓腹筋・大殿筋・大胸筋・前腕屈筋群

使われる筋膜ライン

足を前後に開いて前の脚の上に前屈するこのポーズでは、前の脚の足裏からもも裏、背中へと連なるスーパーフィシャル・バック・ライン (表層バックライン) が強く伸ばされます。

後ろの脚では、かかとを床に押す働きでディープ・フロント・ライン (深層前面のライン) とラテラル・ライン (体側のライン) が骨盤を支えます。

背中で合わせた逆合掌は、アーム・ライン (腕のライン) の前面を伸ばして胸を開き、前屈の中でも背骨の長さを保ちやすくします。


筋肉の使い方と相反神経支配

働く筋の代表は大腿四頭筋と腸腰筋、伸びる筋の代表はハムストリングと腓腹筋です。

前の脚のももの前を働かせると、相反神経支配 (reciprocal inhibition=相反抑制) によってハムストリングが緩み、腸腰筋で骨盤を前へ傾けるほど前屈が深まります。

左右差が出やすい形なので、中殿筋と内転筋群で骨盤の向きを正面に保ってください。

逆合掌では大胸筋と前腕の屈筋群が伸ばされ、菱形筋が肩甲骨を寄せて胸を開きます。


ミスアライメントと修正

① 後ろ足のかかとが浮く、または骨盤が横に開く

歩幅が広すぎるか、後ろ足の向きが外に開きすぎている。

修正 歩幅を狭め、後ろ足を45度ほどに戻し、後ろ脚側の腰骨を前へ送る。

② 背中が丸まって、額だけが膝に近づく

もも裏の硬さを腰で補っている。

修正 吸う息で背骨を伸ばし、前屈は浅くてよいので股関節から倒れる。手は床かブロックに下ろしてよい。

③ 逆合掌で肩がすくむ、手首が痛い

肩の可動域を超えて手を上げている。

修正 反対の肘をつかむか、手を腰に当てる。逆合掌は胸を開くための手段で、形が目的ではない。


軽減法・プロップの使い方

  • 歩幅を狭くすると、骨盤を正面に向けやすくなる
  • 手は背中で肘をつかむ、腰に当てる、または前足の両側の床やブロックに置いてよい
  • もも裏が硬ければ、前の脚の膝をわずかに緩める
  • 後ろ足のかかとを壁につけると、後ろ脚が安定する

注意が必要な人

  • 高血圧の方 (長い保持は避け、起き上がるときはゆっくりと)
  • 低血圧の方 (立ちくらみを避けるため、ゆっくり起き上がってください)
  • 緑内障・網膜剥離など、眼圧が上がると困る方
  • 骨粗鬆症の方 (椎体の圧迫骨折につながることがあります)
  • ハムストリングや腰に怪我がある方は、前屈を浅くする
  • 肩・手首に痛みがある方は、逆合掌の代わりに手を腰に当てる

パールシュヴァ・ウッタナーサナのよくある質問

後ろ足のかかとが浮きます。

A. 歩幅が広すぎるか、後ろ足が外に開きすぎています。

歩幅を狭め、後ろ足を45度ほどに戻して、かかとを床に押し続けてください。

背中が丸まって、額だけが膝に近づきます。

A. もも裏の硬さを腰で補っています。

吸う息で背骨を伸ばし、前屈は浅くてよいので股関節から倒れてください。手は床かブロックに下ろしてかまいません。

背中で合掌ができません。

A. 肩の可動域を超えて手を上げています。

反対の肘をつかむか、手を腰に当ててかまいません。逆合掌は胸を開くための手段で、形が目的ではありません。