賢者マリーチのポーズA (マリーチヤーサナA) のやり方・効果・アライメント | ヨガポーズ解説
Oct 24, 2026マリーチヤーサナAで背中の手が組めないのは、腕の長さの問題が大きいポーズだからです。
このポーズは腕が長い方のほうが有利で、インドの人に比べて腕が短い日本人には難易度が高いポーズです。
コツは、回す前に肩甲骨ごと腕をしっかり遠くへ出してから、親指を下に向けて膝の外側を回すこと。
届かなければストラップを両手の間に持てば、同じ練習ができます。


賢者マリーチのポーズAとは
長座 (ダンダーサナ) から片膝を立て、立てた膝側の腕を膝の内側から前に伸ばし、肩甲骨ごと遠くへ出してから親指を下に向けて膝の外側を回って背中へ。
反対の手も背中に回して両手を組み (バインド)、吸って背骨を伸ばし、吐きながら伸ばした脚の上に前屈するポーズ。
マリーチヤーサナにはA〜Dの4型があり、Aはねじらない前屈型。
AやBの代わりに1・2と数字で呼ばれることもある。
賢者マリーチのポーズA (マリーチヤーサナA) の名前の意味
- 日本語
- 賢者マリーチのポーズA
- 英語
- Sage Marichi's Pose A
- サンスクリット語
- Marichyasana A(マリーチヤーサナA)
単語の意味
- Marichi賢者マリーチ
- Asanaポーズ
別の言い方
- 日本語
- マリーチャーサナA
賢者マリーチのポーズAのやり方とアライメント

| 部位 | 動き | 意識すること |
|---|---|---|
| 手・指 | 親指を下に向けて回し、背中で両手を組む | 立てた膝側の手は親指を下に向け、できるだけ遠くから膝の外側を通って背中に回す。反対の手もできるだけ遠くから回して、背中の後ろで両手を組む |
| 手首・前腕 | 指を組むか、片手で反対の手首をつかむ | 背中の後ろで、両手の指を組み合わせるか、回した側の手で反対の手首をつかんでバインドする |
| 肘・上腕 | 回した腕をすねに押し当てる | バインドしたら、回した側の腕を立てた脚のすねに押し込むようにする |
| 肩・肩甲骨 | 肩甲骨から腕をできるだけ遠くへ出す | 腕を回す前に、前へならえの形から肩甲骨ごとしっかり腕を遠くに伸ばす。前屈中は左右の肩を水平に保つ |
| 頭頸部・視線 | 首の後ろを長く保つ | 前屈しながらも、首の後ろを長く保って頭だけ落とさない |
| 脊柱 | 吸って背骨をまっすぐ、吐いて前屈 | バインドできたら、吸う息で背骨をできるだけまっすぐ伸ばし、吐く息で伸ばした脚の上に前屈する。倒れながらも背骨の長さを保つ |
| 骨盤 | 骨盤を前に傾けて胴体を運ぶ。曲げた脚側のお尻は浮いてよい | 背骨を上に伸ばしてから、骨盤ごと前に傾けて胴体を運ぶ。曲げた脚側の坐骨が床から浮き上がってもよいが、足の裏は床に押し続ける |
| 股関節 | 曲げた足はお尻の近くに。伸ばした脚のももから少し離す | 立てた足のかかとはお尻に近い位置に置き、足は伸ばした脚のももの内側から少し距離を取る |
| もも・膝 | 曲げた膝は上に向けて立てる | 曲げた脚は膝を天井に向けて立て、足の裏を床につける |
| すね・足首 | 立てた足の裏を床に押し込む | 立てた足の裏で床をしっかり押し続ける |
| 足・かかと・指 | 伸ばした脚のつま先は天井に向ける | 前に伸ばした脚の足先は、外に倒さず天井に向けておく |
賢者マリーチのポーズAの解剖学
- 働く筋肉
- 腸腰筋・大腿四頭筋・上腕二頭筋・回旋筋腱板・脊柱起立筋
- 伸びる筋肉
- ハムストリング・大殿筋・脊柱起立筋・三角筋・大胸筋
使われる筋膜ライン
前屈が深まるにつれて、伸ばした脚の裏側から背中までを貫くスーパーフィシャル・バック・ライン (表層バックライン、SBL) が長く伸びると考えられます。
バインドで背中に回した腕では、胸から指先へ続くアーム・ライン (腕のライン) にも伸びが広がる形です。
体の中心ではディープ・フロント・ライン (深層前面のライン、DFL) が働き、深い前屈の中でも姿勢を内側から支えます。
筋肉の使い方と相反神経支配
伸ばした脚では腸腰筋と大腿四頭筋が働いて骨盤を前へ導き、背中では脊柱起立筋が、バインドの腕では上腕二頭筋と回旋筋腱板が形を支えます。
大腿四頭筋を意識して働かせると、相反神経支配 (reciprocal inhibition=相反抑制) によって裏側のハムストリングが緩み、前屈が深まりやすくなる仕組みです。
まず前腿に力を入れて脚の裏側をゆるめてから、バインドした腕を支点に骨盤ごと前へ倒れていきましょう。
ミスアライメントと修正
① 背中で手と手が届かない・組めない

腕を体の近くから回している。または体格的に腕の長さが足りないのに素手で組もうとしている。
修正 回す前に肩甲骨から腕をできるだけ遠くへ出し、親指を下に向けて回す。それでも届かなければ両手の間にストラップを持つ。バインドせず、手を床に置いたまま腕をすねに押し込んで前屈の練習をしてもよい。
② 曲げた脚のももと体がくっつかず、前屈が入らない
股関節が硬いまま、床に直接座って形だけ作ろうとしている。
修正 折りたたんだブランケットの上に座って股関節を持ち上げると、ももと胴体を寄せやすくなる。
③ 伸ばした脚の足先が外側に倒れている
バインドに気を取られて、伸ばした脚の意識が抜けている。
修正 伸ばした脚のつま先を天井に向け直してから前屈する。

軽減法・プロップの使い方

- 手が届かないときは、両手の間にストラップを持ってバインドの代わりにする
- バインドなしで、手を床に置いたまま回す側の腕をすねに押し当て、前屈だけ練習してもよい
- 股関節が硬い方は、折りたたんだブランケットの上に座って骨盤を持ち上げる
注意が必要な人
- 骨粗鬆症の方 (椎体の圧迫骨折につながることがあります)
- 膝の手術歴がある方 (関節面に直接圧がかかります)
賢者マリーチのポーズAに関するよくある質問
背中で手と手が届かず、組めません。
A. 腕を体の近くから回しているか、体格的に腕の長さが足りないのに素手で組もうとしています。
回す前に肩甲骨から腕をできるだけ遠くへ出し、親指を下に向けて回してください。
それでも届かなければ、両手の間にストラップを持ちます。バインドせず、手を床に置いたまま腕をすねに押し込んで前屈だけ練習してもかまいません。
曲げた脚のももと体がくっつかず、前屈が入りません。
A. 股関節が硬いまま、床に直接座って形だけ作ろうとしています。
折りたたんだブランケットの上に座って骨盤を持ち上げてください。骨盤が起きると、前屈が入りやすくなります。