鋤のポーズ (ハラーサナ) のやり方・効果・アライメント | ヨガポーズ解説
Aug 27, 2026特に丁寧に扱いたいのが出口です。
入りは、手のひらで床を押しながら両脚を頭の向こうへ運び、つま先を床にタッチ。
出るときは、同じく手で床を押しながら、背骨を上から1節ずつゆっくりほどいて下ります。
この巻き戻しの下り方が、首と背中を守る鍵。
首に体重が乗る逆転のため、肩立ちと同じく無理のない範囲で行い、慣れてきたら耳を膝ではさむカルナピーダーサナへの入り口にもなります。


鋤のポーズとは
仰向けで脚と足をそろえ、手のひらを下向きに体側へ置いて床を押しながら、両脚を持ち上げて頭の向こうへ運び、つま先を床につける逆転のポーズ。
出るときは手で床を押しながら、背骨をゆっくり1つずつほどくように下りる。
カルナピーダーサナは、このポーズから膝を曲げて入る発展形。
鋤のポーズ (ハラーサナ) の名前の意味
- 日本語
- 鋤のポーズ
- 英語
- Plough Pose
- サンスクリット語
- Halasana(ハラーサナ)
単語の意味
- Hala鋤 (すき)
- Asanaポーズ
鋤のポーズのやり方とアライメント
| 部位 | 動き | 意識すること |
|---|---|---|
| 手・指 | 手のひらを下向きにして体側に置き、床を押して脚の持ち上げを支える | 手のひらは下向きに体の横へ。床を押しながら脚を運ぶ |
| 脊柱 | 出るときは、手で床を押しながら背骨をゆっくり1つずつほどいて下ろす | 戻りは背骨を上から順に、1節ずつ床へ下ろすように |
| 股関節 | 脚を持ち上げ、頭の向こうへ運ぶ | 両脚をそろえたまま持ち上げて、頭の向こう側へ |
| 足・かかと・指 | 仰向けで脚と足をそろえて始め、頭の向こうでつま先を床につける | 脚と足をそろえて仰向けに。頭の向こうで、つま先を床へタッチ |
鋤のポーズの解剖学
- 働く筋肉
- 腹筋群・腸腰筋・上腕三頭筋・僧帽筋
- 伸びる筋肉
- 脊柱起立筋・首の後ろの筋・ハムストリング・大殿筋
使われる筋膜ライン
脚を頭の向こうへ運ぶ鋤のポーズでは、首の後ろからかかとまで体の背面を走るスーパーフィシャル・バック・ライン (表層バックライン) が、1本のラインとして深く伸ばされると考えられます。
体の前面では、脚を持ち上げるときにディープ・フロント・ライン (深層前面のライン) の腸腰筋が働き、床を押す手ではアーム・ライン (腕のライン) が体幹を支えます。
筋肉の使い方と相反神経支配
入るときは腹筋群と腸腰筋が脚を持ち上げ、上腕三頭筋が床を押して体幹を支えます。
前面の筋が働くほど、相反神経支配 (reciprocal inhibition=相反抑制) によって背面の脊柱起立筋やハムストリングが緩み、脚を頭の向こうへ運びやすくなる仕組みです。
首の後ろが最も伸ばされる位置に来るため、体重は肩で受け、出るときは背骨を1節ずつほどいて下りましょう。
注意が必要な人
- 頸椎 (首) に障害や既往のある方は行わない
- 高血圧・心疾患のある方、緑内障・網膜剥離など眼圧に不安のある方は避ける
- 背中の怪我・坐骨神経痛・椎間板ヘルニアがある方
- 妊娠中・生理中の方は指導者に相談する
- ポーズ中に首を左右に回さない (頸椎を痛めます)
- 体重は肩と上腕で支え、首に乗せない。肩の下にブランケットを敷くと、首の自然なカーブを守れます
鋤のポーズに関するよくある質問
首が痛くなります。どうすればいいですか?
A. 体重が肩ではなく首に乗っている状態です。
肩と上腕でしっかり床を押し、胸を顎のほうへ送ってください。首の後ろが床から浮いて、指1本入る隙間が残る状態が目安です。
それでも詰まるなら、肩の下に折りたたんだブランケットを敷き、頭だけをマットに残しましょう。段差ができるぶん首の角度がゆるみます。
ポーズ中に首を左右に回さないでください。頸椎に体重がかかったまま回すと、痛めます。
つま先が床に届きません。
A. 届かせることが目的ではないのです。無理に下ろすと背中が丸まり、首への荷重が増えます。
頭の向こうに椅子やブロックを置き、その上につま先を預けてください。高さがあるぶん骨盤が高い位置に保たれ、背骨が伸びたまま行えます。
ハムストリングが硬い方は、膝を曲げたままでかまいません。膝を伸ばすことより、背骨が丸まりきらないことが優先です。
出るときに背中が「ドン」と落ちます。
A. 脚の重さに任せて一気に下ろしている状態です。
両手で床を押し続けたまま、背骨を上から1節ずつ床に置いていくつもりで下ります。腹筋で脚の重さを支えると、落下になりません。
勢いがついてしまう場合は、膝を曲げて額に近づけ、脚を短くしてから下ります。てこの長さが減るぶん、支えやすくなるでしょう。