ドリシュティ (Drishti) とは?意味・語源 | サンスクリット用語辞典
Oct 06, 2026ドリシュティ (Drishti) は、サンスクリット語で「視力」「視覚」を意味する言葉で、ヨガで集中力を養うために用いられる視点の定め方を指します。
アーサナやプラーナヤーマ、瞑想の実践中に視線を1点に定めることで、感覚を内側に向け、集中を高める助けになるとされています。
ドリシュティの意味
ドリシュティは、ヨガにおける「視点を1つに定める」実践で、集中力を養う手段として用いられます。
集中と内なる智慧を育む働き
アーサナ・プラーナヤーマ・瞑想を行う際に集中を高める助けとなり、感覚を内側に引き込み、自己認識を高める働きがあるとされています。
ドリシュティという言葉自体は、サンスクリット語で「視力」「視覚」を意味し、この実践は第三の眼を通じて洞察と内なる智慧を育むと信じられています。
八支則と経典における位置づけ
ドリシュティは、パタンジャリの八支則における第5段階「プラティヤハーラ (感覚の制御)」と関連づけられますが、『ヨーガ・スートラ』そのものには明記されていません。
この実践への早い時期の言及は『バガヴァッド・ギーター』に見られ、クリシュナがアルジュナに「体と頭をまっすぐに保ち、鼻の先をじっと見つめよ」と説く場面があります。
ヨガでのドリシュティの実践・使われ方
視線が心の集中を左右する理由
眼が動くと心と注意もそれにつられて動くため、視線の置き方は集中力にとって欠かせない要素です。
部屋の中をあちこち見回すと気が散りやすくなりますが、ドリシュティを実践することで、実践者は1点への集中を保ちやすくなるとされています。
アシュタンガ・ヨガでの定着
ドリシュティはアシュタンガ・ヨガの広まりとともに広く知られるようになり、すべてのアーサナにそれぞれのドリシュティが定められています。
ヴィンヤサ、アイアンガー、シヴァナンダなどのスタイルでも取り入れられており、ろうそくの炎に視線を固定して行う瞑想法トラータカの中心にも位置づけられています。
9つのドリシュティの分類
アーサナの実践におけるドリシュティには、鼻先を見るナーサーグラ (立位前屈のポーズ)、眉間を見るブルーマディヤ (魚のポーズ)、へそを見るナービ・チャクラ (下向きの犬のポーズ)、親指を見るアングシュタ・マディヤ (手を上に挙げたポーズ) など、9つの分類があるとされています。
ドリシュティの実践は、アーサナ中の集中力とアライメントを高めるだけでなく、マットを離れた日常でも心の明晰さを養うとされ、より高い意識のレベルとつながる助けになると考えられています。
ドリシュティの関連用語
- アシュタンガ・ヨガ
- プラティヤハーラ
- トラータカ
- バガヴァッド・ギーター
ドリシュティに関するよくある質問
ドリシュティとは何ですか?
A. サンスクリット語で「視力」「視覚」を意味する言葉で、ヨガで集中力を養うために視線を1点に定める実践を指します。
アーサナごとに定められた視点があり、集中とアライメントを高める助けになるとされています。