バッダ・ハスタ・ウッタナーサナ (手を後ろで組んだ立位前屈のポーズ) のやり方・効果・アライメント | ヨガポーズ解説
Oct 14, 2026手を後ろで組んだ立位前屈で手が組めないときは、無理に組む必要はありません。
肩甲骨のまわりの筋肉や脂肪が邪魔になって手が結べない方は多く、組めないときはタオルやストラップを両手で持って間をつなぐか、反対の肘をつかむラグドールの形で似た前屈ができます。
組める場合も、肩甲骨を寄せて胸を開いてから背骨をまっすぐのまま倒れ、組んだ手を下ろす深さは肩に痛みのない範囲までにしてください。


バッダ・ハスタ・ウッタナーサナとは
タダーサナで先に背中の後ろで両手を組み、肩甲骨を寄せて胸を開いてから、背骨をまっすぐのまま前屈し、組んだ手を床の方へ下ろしていく立位前屈。
肩の前と胸のストレッチが加わった、ウッタナーサナの発展形。
バッダ・ハスタ・ウッタナーサナの名前の意味
- 日本語
- 手を後ろで組んだ立位前屈のポーズ
- 英語
- Hands Bound Standing Forward Bend Pose
- サンスクリット語
- Baddha Hasta Uttanasana(バッダ・ハスタ・ウッタナーサナ)
単語の意味
- Baddha合わせた
- Hasta手
- Uttana伸ばした、広げた、仰向けの
- Asanaポーズ
別の言い方
- 日本語
- 手を後ろで組んだ立位前屈
- 英語
- Hands Bound Forward Fold
バッダ・ハスタ・ウッタナーサナのやり方とアライメント

| 部位 | 動き | 意識すること |
|---|---|---|
| 手・指 | 前屈の前に先に組む | タダーサナで立ち、前屈する前に、先に背中の後ろで両手を組む |
| 肘・上腕 | 組んだ手を床の方へ下ろす | 前屈したら、組んだ手をできるだけ床の方へしっかり下ろしていく |
| 肩・肩甲骨 | 肩甲骨を寄せて胸を開く・引き下げない | 肩甲骨と肩甲骨を寄せるようにすると、胸が自然と開く。肩甲骨は無理に背中へ引き下げない |
| 脊柱 | まっすぐのまま前屈する | 背骨はまっすぐのまま前屈していく |
| 体幹・腹部 | お腹の力で深める | お腹の力を使って、前屈を深める |
| 股関節 | 股関節を軸に折る | 腰で丸めず、股関節を軸にして体を折る |
| もも・膝 | 膝は軽く曲げてよい | 膝は軽く曲げたままでもよい |
バッダ・ハスタ・ウッタナーサナの解剖学
- 働く筋肉
- 大腿四頭筋・腸腰筋・腹直筋・菱形筋・僧帽筋
- 伸びる筋肉
- ハムストリング・腓腹筋・大殿筋・脊柱起立筋・大胸筋・三角筋
使われる筋膜ライン
立位前屈に後ろ手のバインドを重ねたこのポーズでは、ふくらはぎから背面全体を走るスーパーフィシャル・バック・ライン (表層バックライン) が深く伸ばされます。
組んだ腕を頭の向こうへ倒すと、胸のスーパーフィシャル・フロント・ライン (表層フロントライン) とアーム・ライン (腕のライン) にも伸びが加わり、体の前後が同時に開く形です。
前面のラインは腹側では働く側にも回り、前屈する体を内から支えます。
筋肉の使い方と相反神経支配
伸びる筋の代表はハムストリングと大胸筋、働く筋の代表は大腿四頭筋と菱形筋です。
太もも前面を引き締めて膝を伸ばすと、「相反神経支配 (reciprocal inhibition=相反抑制)」が働き、ももの裏の力が抜けて前屈が深まります。
組んだ腕を頭の向こうへゆっくり倒すと、肩の前面と胸が同時に開くのがこのポーズの醍醐味です。
肩に強い張りがある場合は、手をタオルでつないで距離に余裕を作ってください。
ミスアライメントと修正
① 背中の後ろで手が組めない
肩まわりの厚み (筋肉や脂肪) や硬さで、背中の後ろまで手が届かない。
修正 無理に組まず、タオルやストラップを両手で持って間をつなぐ。反対の肘をつかむラグドールの形で、似た前屈を行う方法もある。
② 肩の前がつまる・痛い
バインドは腕を内側にねじって後ろへ伸ばす動きのため、肩関節の前下部 (肩の中で最も脱臼しやすい部位) に圧がかかっている。
修正 肩甲骨と腕を大きく外へ回してから最後に寄せる。組んだ手を下ろす深さは、痛みのない範囲までにする。
③ 背中が丸まってしまう

肩の硬さのぶんを背骨の丸まりで代償し、バインドのてこの力が丸まった背骨にかかっている。
修正 背骨はまっすぐのまま倒し、膝は軽く曲げてよい。深めるのは腕ではなくお腹の力で。

軽減法・プロップの使い方

- 手が組めないときは、タオルやストラップを両手で持って間をつなぐ
- 反対の肘を持つラグドール・ポーズなら、肩への負担が少ないバインドで似た前屈ができる
- 膝は軽く曲げたままでよい
注意が必要な人
- 肩を痛めている方・脱臼の経験がある方は、腕を背中で組むバインドを無理に深めない
バッダ・ハスタ・ウッタナーサナのよくある質問
背中の後ろで手が組めません。
A. 肩まわりの厚み (筋肉や脂肪) や硬さで、背中の後ろまで手が届いていません。
無理に組まず、タオルやストラップを両手で持って間をつないでください。
反対の肘をつかむラグドールの形なら、肩への負担が少ないバインドで似た前屈ができます。
肩の前がつまって痛みます。
A. バインドは腕を内側にねじって後ろへ伸ばす動きなので、肩関節の前下部 (肩の中で最も脱臼しやすい部位) に圧がかかります。
肩甲骨と腕を大きく外へ回してから、最後に寄せてください。組んだ手を下ろす深さは、痛みのない範囲までにします。