アルダ・ハヌマーンアーサナ (半分の猿王のポーズ) のやり方・効果・アライメント | ヨガポーズ解説
Sep 17, 2026骨盤の向きを整えるのがポイントです。
伸ばしている脚側の骨盤をやや後ろへ引き、膝をついている側の骨盤をやや前へ押し出して、骨盤をマットの短い辺と平行にすると、もも裏の伸びを実感しやすくなります。
重心は左右均等が理想です。
そのうえで、前足はつま先を立てて足首を90度にし、吸う息で背骨をまっすぐ伸ばし、吐く息で両手を遠くへ出して前屈してください。
膝が伸びきらない方は、つま先を上げたままかかとを前へ出せば同じ伸びを作れます。


アルダ・ハヌマーンアーサナとは
片膝立ちから両手を床に下ろしてお尻を後ろへ引き、前脚を伸ばして足首を立て、背骨を伸ばしたまま前屈してもも裏を伸ばすポーズ。
半分の前後開脚・ランナーズストレッチとも呼ばれ、完全形のハヌマーンアーサナ (前後開脚) への準備になる。
アルダ・ハヌマーンアーサナの名前の意味
- 日本語
- 半分の猿王のポーズ
- 英語
- Half Monkey Pose
- サンスクリット語
- Ardha Hanumanasana(アルダ・ハヌマーンアーサナ)
単語の意味
- Ardha半分の
- Hanuman猿王ハヌマーン (別名: アンジャネーヤ)
- Asanaポーズ
別の言い方
- 日本語
- 半分の猿神のポーズ
- 英語
- Half Monkey God Pose
アルダ・ハヌマーンアーサナのやり方とアライメント

| 部位 | 動き | 意識すること |
|---|---|---|
| 手・指 | 指先で床 (またはブロック) を押す | 両手は指先で床に置いて押す。指先の下にブロックを置くと背骨を長く保ちやすい |
| 頭頸部・視線 | 視線は前の足先へ | 視線は前の足先に置く |
| 脊柱 | 吸って伸ばし吐いて前屈 | 吸う息で背骨をまっすぐ伸ばし、吐く息で両手をできるだけ遠くへ出して前屈する |
| 体幹・腹部 | 左右の腰骨を寄せ合い深い腹筋を働かせる | 左右の腰骨 (骨盤の前の出っ張り) を互いに寄せ合うイメージで、お腹の深い筋肉を働かせる |
| 骨盤 | 骨盤をマットの短い辺と平行にする | 伸ばしている脚側の骨盤をやや後ろへ引き、膝をついている側の骨盤をやや前へ押し出して、骨盤をマットの短い辺と平行にする |
| 股関節 | お尻を後ろへ引き、後ろ膝の真上に積む | お尻を後ろへ引き、股関節が後ろ膝の真上に積み重なる位置にする。後ろ脚の内ももは天井へ巻き上げ、前脚の外側の股関節は後ろへ引く |
| もも・膝 | 前膝はマイクロベンド・内側広筋を働かせる | 前の膝はロックせず、ごくわずかに曲げておく (マイクロベンド)。内ももの上、内側の膝の上あたりの筋肉に力を入れて膝を守る |
| すね・足首 | 足首を立ててつま先を天井へ | 前足はかかとを床に置き、足首を立ててつま先を天井へ向ける。膝が伸びきらないときは、つま先を上げたままかかとを前へ押し出す |
| 足・かかと・指 | 小指側は手前へ・母指球は前へ | 前足の小指側は手前に引き戻し、母指球では前へ押す。この釣り合いで脚全体が伸びる |
アルダ・ハヌマーンアーサナの解剖学
- 働く筋肉
- 大腿四頭筋・腸腰筋・脊柱起立筋・腹横筋
- 伸びる筋肉
- ハムストリング・腓腹筋・大殿筋
使われる筋膜ライン
後ろ膝をついて前脚を伸ばし、股関節から前屈するこのポーズでは、かかとからももの裏、背面へと連なるスーパーフィシャル・バック・ライン (表層バックライン) が前脚側で集中的に伸ばされます。
体の深部ではディープ・フロント・ライン (深層前面のライン) が働き、骨盤の位置と背骨の長さを保つのが特徴です。
猿王のポーズ (ハヌマーンアーサナ) へ向かう準備として、後面のラインを段階的に開いていけます。
筋肉の使い方と相反神経支配
働く筋の代表は大腿四頭筋と腸腰筋、伸びる筋の代表はハムストリングと腓腹筋です。
大腿四頭筋で前膝を伸ばす意識を持つと、「相反神経支配 (reciprocal inhibition=相反抑制)」の働きでハムストリングの力みが抜けやすくなります。
さらに、前脚のかかとを床に押して手前へ引く等尺性収縮を2〜3呼吸行ってから緩めるのも、一段深く伸ばすためのコツです。
ミスアライメントと修正
① もも裏の伸びを感じられない

骨盤が斜めを向いたまま前屈している (伸ばした脚側の骨盤が前に出ている)。
修正 伸ばしている脚側の骨盤をやや後ろへ、膝をついている側の骨盤をやや前へ押し出し、骨盤をマットの短い辺と平行にする。重心は左右均等に保つ。

② 前の膝が伸びきらない
もも裏の柔軟性がまだ足りず、お尻を引くと膝が曲がってしまう。
修正 つま先を上げたまま、かかとを前へ押し出す。膝は無理に伸ばしきらず、ごくわずかに曲げたままでもよい。
③ 前の膝が反りすぎて不安・膝に違和感が出る
前の膝がロックしたり、体の中心線へ倒れ込んだりして、ポーズが不安定になり怪我のリスクが高まっている。
修正 かかとをマットに押し込んで膝をわずかに曲げ、内もも上の筋肉 (内側広筋) に力を入れる。内側の膝の上に手を当てて、筋肉が硬くなるのを確かめながら練習するとよい。
④ もも裏のストレッチが強すぎる
今の柔軟性に対して前屈が深すぎる。
修正 上体を起こしたまま行う。前屈は背骨の長さを保てる範囲まででよい。
軽減法・プロップの使い方

- 指先の下にブロックを置くと、背骨を長く保ちやすい
- ストレッチが強すぎる場合は、上体を起こしたまま行う
- 膝が伸びきらないときは、つま先を上げたままかかとを前へ出す
- 完全形のハヌマーンアーサナ (前後開脚) への準備ポーズとして使える
注意が必要な人
- 骨粗鬆症の方 (椎体の圧迫骨折につながることがあります)
- 股関節・ハムストリング・骨盤底・膝・足首・首・腰に不安がある方 (関節面に直接圧がかかります)
アルダ・ハヌマーンアーサナのよくある質問
もも裏の伸びを感じられません。
A. 骨盤が斜めを向いたまま前屈しています (伸ばした脚側の骨盤が前に出ています)。
伸ばしている脚側の骨盤をやや後ろへ、膝をついている側の骨盤をやや前へ押し出し、骨盤をマットの短い辺と平行にしてください。重心は左右均等に保ちます。
前の膝が伸びきりません。
A. もも裏の柔軟性がまだ足りず、お尻を引くと膝が曲がってしまう段階です。
つま先を上げたまま、かかとを前へ押し出してください。膝は無理に伸ばしきらず、ごくわずかに曲げたままでかまいません。
指先の下にブロックを置くと、背骨を長く保ちやすくなります。
前の膝が反りすぎて、膝に違和感が出ます。
A. 膝がロックしたり、体の中心線へ倒れ込んだりして、怪我のリスクが高まっています。
かかとをマットに押し込んで膝をわずかに曲げ、内もも上の筋肉 (内側広筋) に力を入れてください。
内側の膝の上に手を当てて、筋肉が硬くなるのを確かめながら練習するとよいです。