ラクダのポーズ (ウシュトラーサナ) のやり方・効果・アライメント | ヨガポーズ解説
Aug 29, 2026反りが腰に集中しているのが原因です。
背骨の中で腰と首はよく反れて、胸の後ろは反りにくいため、放っておくと腰ばかりで反ってしまいます。
お尻に力を入れて恥骨を前へ押し出すところから始め、肩甲骨を寄せて胸を開き、反りを背骨全体に分けましょう。
お腹の力は抜き切らないのがコツ。
顔を後ろへ倒すのは一番最後で、戻るときも恥骨→みぞおち→顔の順です。


ラクダのポーズとは
ウシュトラーサナ (ラクダのポーズ) は、膝立ちから恥骨とみぞおちを前へ押し出し、胸を開いて後ろへ反り、両手をかかとに添える後屈のポーズです。
ラクダのポーズ (ウシュトラーサナ) の名前の意味
- 日本語
- ラクダのポーズ
- 英語
- Camel Pose
- サンスクリット語
- Ustrasana(ウシュトラーサナ)
単語の意味
- Ustraラクダ
- Asanaポーズ
ラクダのポーズのやり方とアライメント

| 部位 | 動き | 意識すること |
|---|---|---|
| 手・指 | かかとに添える | 両手はかかとに、つかむというより添える |
| 肘・上腕 | 伸展 (腕はストッパー役) | ひじは伸ばして、腕を後ろへ |
| 肩・肩甲骨 | 内転と下方回旋 | 肩甲骨を寄せて、胸を大きく開く |
| 頭頸部・視線 | 最後に、均等なカーブで後ろへ | 顔を後ろへ倒すのは一番最後。首の前側の力を残したまま、均等なカーブで首を伸ばす |
| 脊柱 | 伸展 (全体に分配する) | 反りを腰と首だけに集めず、胸の背骨まで含めて全体で均等に反る |
| 体幹・腹部 | 伸ばされながらはたらく | お腹は伸ばされながらも、力を抜き切らない |
| 骨盤 | 前へ押し出す (後屈の土台) | お尻に力を入れて、恥骨を前へ押し出す |
| 股関節 | 伸展と内転 (内旋を保つ) | ももは軽い内また (内旋) を保ち、脚の付け根を前へ伸ばす |
| もも・膝 | 膝は屈曲・両膝は腰幅 | 両膝は腰幅 (股関節と同じ幅)。膝が痛ければ膝の下にタオルを敷く |
| すね・足首 | 基本は甲を寝かせる (立てても可) | 基本は足の甲を寝かせる。かかとに届かなければ、つま先を立てる |
| 足・かかと・指 | 床を押す土台にする | 足の力もしっかり使って、床を押す土台にする |
ラクダのポーズの解剖学
- 働く筋肉
- 脊柱起立筋・大殿筋・ハムストリング・菱形筋・肩甲挙筋・上腕三頭筋・大円筋・三角筋・腹直筋
- 伸びる筋肉
- 腹直筋・大胸筋・小胸筋・腸腰筋・大腿四頭筋・胸鎖乳突筋・前鋸筋・足底筋群
使われる筋膜ライン
膝立ちから大きく反るラクダのポーズでは、喉から腿まで続くスーパーフィシャル・フロント・ライン(表層フロントライン、SFL)と、体の深部を走るディープ・フロント・ライン(深層前面のライン、DFL)が同時に伸びます。
反りを支えるのは、背面のスーパーフィシャル・バック・ライン(表層バックライン、SBL)の働きです。
筋肉の使い方と相反神経支配
脊柱起立筋と大殿筋・ハムストリングが反りを作り、菱形筋と上腕三頭筋が腕から胸の開きを支えます。
特徴的なのは、伸ばされる側の腹直筋も長さを保ちながら働き続ける「遠心性収縮」で、腰椎の反りすぎを防ぐブレーキの役割です。
働く筋の反対側が緩む相反神経支配(reciprocal inhibition=相反抑制)に任せきりにせず、「お腹を長く保って反る」を安全の合言葉にしましょう。
ミスアライメントと修正
① 腰が痛い・腰だけで反っている感じがする

背骨の中で反りやすい腰(と首)に伸展が集中している。
修正 恥骨の押し出しから始め、肩甲骨を寄せて胸を開き、反りを背骨全体に分配する。お腹の力は抜き切らない。

② 頭を後ろに倒すのが怖い・クラッとする
頭を後方へ動かすのは多くの人にとって方向感覚がなくなる感じがするもの。首の前側の支えが抜けると頭が反り落ちる。
修正 顔は一番最後。目線を前に残したままでもよい。首の前側の力を残して均等なカーブで伸ばす。後屈は頭に血が上りやすいので、めまいが出たらチャイルドポーズで休む。
③ かかとに手が届かない
届かないのは柔軟性の現在地で、無理に届かせると腰と首に反りが集中する。
修正 つま先を立ててかかとを高くする。それでも届かなければ足の外側にブロックを置く(足りなければ2個重ねる)。片手ずつ行うバージョンでもよい。
④ ポーズから戻るときにグラッとする・腰にくる
顔から起き上がっている。
修正 行きも帰りも下から順番。恥骨→みぞおち→最後に顔。
⑤ 終わったあと腰が詰まる感じがする
深い後屈のあとは腰まわりに詰まり感が残りやすい。
修正 チャイルドポーズで休んでから次へ進む。
軽減法・プロップの使い方

- つま先を立てて、かかとの位置を高くする
- 足の外側にブロックを置いて手をつく (高さが足りなければ2個重ねる)
- 膝の下にタオルを敷く (膝が痛いとき)
- 片手ずつ行う (エーカ・ハスタ・ウシュトラーサナ)
- 終わったらチャイルドポーズで休む
- 両手で行うときも、片手ずつ順番にかかとへ下ろして入ってよい。右手を上げて吐きながら右かかとへ、続いて左手を左かかとへ。両手が届いたら吸う息で腰を前へ押し出して胸を開き、3呼吸ほど保って入りと同じ経路で戻る
注意が必要な人
- 食道裂孔ヘルニアのある方 (深い後屈は消化系・特に食道にとって高強度の運動。慎重に行う)
ラクダのポーズに関するよくある質問
うまくできません。どうすればいいですか?
A. かかとに手が届かないことが、つまずく場所です。
届かないのは柔軟性の現在地であって、失敗ではありません。
無理に届かせると、反りが腰と首に集中します。
まずつま先を立てて、かかとの位置を高くしてください。
それでも届かなければ、足の外側にブロックを置きます。
高さが足りなければ2個重ねてかまいません。
片手ずつ行うバージョン(エーカ・ハスタ・ウシュトラーサナ)もあります。
入り方と戻り方は、どちらも下から順番です。
恥骨、みぞおち、最後に顔。
顔から起き上がるとグラつきますし、腰にきます。
肩や首がつらくなります。どうすればいいですか?
A. 顔は一番最後です。
目線を前に残したままでもかまいません。
頭を後ろへ動かすのは、多くの方にとって方向感覚がなくなる感じのする動きです。
首の前側の支えが抜けると、頭が反り落ちます。
首の前側の力を残したまま、均等なカーブで伸ばしてください。
肩は、肩甲骨を寄せて胸を開くこと。
反りを腰だけに集めず、背骨全体に分配します。
後屈は頭に血が上りやすいポーズです。
めまいが出たらチャイルドポーズで休んでください。
終わったあとに腰の詰まりが残るときも同じです。