ライオンのポーズ (シンハーサナ) のやり方・効果・アライメント | ヨガポーズ解説
Sep 07, 2026ふだんのポーズでは動かせない、舌・顎・目・のどの筋肉を刺激して解放するためのポーズです。
首の緊張は舌と顎の無意識のこわばりと関連しているので、思い切り舌を伸ばして吐き切ったあとのゆるみが、首まわりの解放につながります。
強く吐く「獅子の唸り」では、横隔膜・骨盤底・声帯という3つの隔膜が一緒にはたらきます。


ライオンのポーズとは
シンハーサナ (ライオンのポーズ) は、口を大きく開いて舌を伸ばし、目を見開いて、口から強く息を吐き切る (獅子の唸り) ポーズです。
舌・顎・目・のどという、ふだんのアーサナでは見過ごされがちな筋肉を動かします。
ライオンのポーズ (シンハーサナ) の名前の意味
- 日本語
- ライオンのポーズ
- 英語
- Lion Pose
- サンスクリット語
- Simhasana(シンハーサナ)
単語の意味
- Simhaライオン
- Asanaポーズ
別の言い方
- 日本語
- 獅子のポーズ
ライオンのポーズのやり方とアライメント

| 部位 | 動き | 意識すること |
|---|---|---|
| 頭頸部・視線 | 頭は軽くうなずき、目は内・上へ。舌と顎を大きく使う | 口を大きく開いて舌を思い切り伸ばし、あごの付け根から開く。目は見開いて、視線は内側・上側 (眉間の方向) へ |
| 脊柱 | 中立 (環椎後頭関節は屈曲) | 背骨はまっすぐのまま、頭は軽くうなずく角度に |
| 体幹・腹部 | 3つの隔膜で強く吐く | 口から「ハーッ」と強く吐き切る (獅子の唸り) |
| 骨盤 | 骨盤底が呼息に参加する | 吐き切るとき、骨盤底が引き上がるのを感じる |
ライオンのポーズの解剖学
- 働く筋肉
- 胸鎖乳突筋・前腕伸筋群・脊柱起立筋
- 伸びる筋肉
- 胸鎖乳突筋・斜角筋・表情筋
使われる筋膜ライン
ライオンのポーズでは、舌を大きく出して喉から顔までを開くことで、体の前面を走るスーパーフィシャル・フロント・ライン (表層フロントライン、SFL) の最上部が伸びると考えられます。
一方、強い呼気を生み出す体の中心ではディープ・フロント・ライン (深層前面のライン、DFL) が働き、喉の奥と体幹を内側から支えるのが特徴です。
筋肉の使い方と相反神経支配
土台では、指を大きく開く前腕伸筋群と背すじを立てる脊柱起立筋が働き、首の胸鎖乳突筋が強い呼気を支えます。
一方が働くと反対側が緩む相反神経支配 (reciprocal inhibition=相反抑制) は、この一見シンプルな形の中でも起きている反応です。
息を強く吐き切りながら顔全体を大きく動かし、他のポーズでは届きにくい顎・喉・表情筋の緊張を「ライオンの呼吸」で手放していきましょう。
ミスアライメントと修正
① 声を出していいのか迷って、小さく吐いてしまう

強い呼息は「獅子の唸り」と呼ばれ、声帯 (声帯隔膜) まで使うのが正式な一部。
修正 ためらわずに口から強く吐き切る。横隔膜・骨盤底・声帯の3つが一緒にはたらく。
② 首や顎がいつも緊張している
首の緊張は、舌と顎の無意識のこわばり (習慣的なホールディング・パターン) と関連していることが多い。
修正 このポーズで舌と顎を意識的に大きく使い、そのあと緩める。使ってから緩めることで、こわばりを手放す能力が育つ。
③ 目をどこに向ければいいか分からない
視線の指定もこのポーズの一部で、飾りではない。
修正 目を見開いて、視線を内側・上側 (眉間の方向) へ。眼球を動かす筋肉まで参加させる。

④ 吐いたあと、そのまま吸っていいのか分からない
通常は強く吐いたあと、続く吸う息でポーズを緩めるのが標準のやり方。
修正 基本は吐き切って緩める。探究として、口を開き舌を伸ばしたまま数呼吸保ってみたり、舌を上あごの奥へ巻いて気道の保ち方の変化を観察したりしてもよい。
軽減法・プロップの使い方

- 1回で終えず、ポーズを保ったまま数呼吸続けてみる (口から吸うことになる。気道の感覚の探究として)
注意が必要な人
- 手首に怪我がある方は、手を床ではなく膝の上に置いてください (関節面に直接圧がかかります)
- 顔・首・舌に怪我がある方
あわせて気をつけたいこと
- 喉の音を出すポーズなので、練習は3分までにしてください
ライオンのポーズに関するよくある質問
どんな効果がありますか?
A. 横隔膜・骨盤隔膜・声帯隔膜の3つの隔膜が、強い呼息 (獅子の唸り) ではたらきます。
あわせて、視線を内側・上側に向けることで眼球の上直筋・内側直筋が、舌を伸ばすことで舌骨筋群と顎の筋肉 (側頭筋・咬筋・外側翼突筋)が参加します。
首や顎がいつも緊張している方は、このポーズで舌と顎を意識的に大きく使い、そのあと緩めてください。
使ってから緩めることで、こわばりを手放す能力が育ちます。
声を出していいのか迷います。どうすればいいですか?
A. ためらわずに口から強く吐き切ってください。
横隔膜・骨盤底・声帯の3つが一緒にはたらきます。
目は見開いて、視線を内側・上側 (眉間の方向) へ向けます。
眼球を動かす筋肉まで参加させます。