膝つきチャトランガ (アルダ・チャトランガ・ダンダーサナ) のやり方・効果・アライメント | ヨガポーズ解説
Oct 12, 2026チャトランガがつらいときは、膝をついてかまいません。
チャトランガ・ダンダーサナの軽減法として膝を下ろす形 (アルダ・チャトランガ・ダンダーサナ) があります。
膝は腰の真下ではなく少し後ろに下ろすと、頭からお尻までの一直線を保ちやすくなります (上半身がつらいときは、逆に膝を手に近い側へ移すと負荷が下がります)。
膝をついても、下腹部を引き締めて頭からお尻まで一直線を保ち、体重を前に移してから肘を曲げ、肩が肘の高さに並ぶところで止める、という体の使い方は完全形と同じです。
お尻を上げて胸と顎を床につける形は別ポーズ (八点礼拝) なので混同しないでください。


膝つきチャトランガとは
チャトランガ・ダンダーサナ (四肢で支える杖のポーズ) の軽減法として、膝を床に下ろして行う形。
膝を下ろしても、頭からお尻までの一直線と、肩が肘の高さに並ぶまでという下ろし方は完全形と同じ。
チャトランガに必要な肩と体幹の使い方を、負荷を減らして練習できる。
膝つきチャトランガ (アルダ・チャトランガ・ダンダーサナ) の名前の意味
- 日本語
- 半分の四肢で支える杖のポーズ
- 英語
- Half Four Limbed Staff Pose
- サンスクリット語
- Ardha Chaturanga Dandasana(アルダ・チャトランガ・ダンダーサナ)
単語の意味
- Ardha半分の
- Chatur4
- Anga手足 (の1本)
- Danda杖
- Asanaポーズ
別の言い方
- 日本語
- 膝つきチャトランガ
膝つきチャトランガのやり方とアライメント

| 部位 | 動き | 意識すること |
|---|---|---|
| 手・指 | 手のひらで床を押し続ける | 手のひらで床を強く押し続ける (止まった車を坂道で押すような感覚) |
| 肘・上腕 | 肘は足の方へ・肩の高さまでで止める | 肘はおおむね手首の上に保ち、脇へ開かずやや足の方へ向ける。肋骨からわずかに離れてよい。下りるのは肩が肘の高さに並ぶところまで |
| 肩・肩甲骨 | 前へ移してから下りる・肩は肘より上 | 体重を前へ移して、肩が手首の少し先に来てから肘を曲げる。肩は肘のラインより上に保つ |
| 頭頸部・視線 | 少し前を見る | 真下ではなく、少し前を見て首を長く保つ |
| 脊柱 | 頭からお尻まで一直線 | 頭のてっぺんからお尻まで、体の長いラインを保つ |
| 体幹・腹部 | 下腹部を引き締める | 下腹部を引き締めて、腰まわりを安定させる |
| 骨盤 | お尻を下げない・上げない | お尻をマットに向かって下げない。空に向かって持ち上げもしない |
| もも・膝 | 膝は腰の少し後ろに下ろす | 膝は腰の真下ではなく、少し後ろに下ろす |
膝つきチャトランガの解剖学
- 働く筋肉
- 上腕三頭筋・大胸筋・前鋸筋・腹直筋・腹横筋・脊柱起立筋
使われる筋膜ライン
膝をついても、働く筋膜ラインはチャトランガと同じです。
「スーパーフィシャル・フロント・ライン (表層フロントライン)」と「ディープ・フロント・ライン (深層前面のライン)」が頭から膝までの一直線を支え、「アーム・ライン (腕のライン)」が降りる動きを制御します。
負荷だけを軽くして、ラインの使い方をそのまま学べるのがこの段階練習の価値です。
筋肉の使い方と相反神経支配
上腕三頭筋と大胸筋が降下にブレーキをかけ、前鋸筋が肩甲骨を安定させ、腹直筋・腹横筋・脊柱起立筋が体を一枚板に保ちます。
「肘は体側・肩甲骨は安定・体は一枚板」というフォームの学習効果は、膝をついても変わらないのが利点です。
働く筋の反対側が緩む相反神経支配 (reciprocal inhibition=相反抑制) を意識し、支えに関係のない部位の力みは呼吸とともに手放しましょう。
腕の力がつくまでは、この形で回数を重ねるのが確実な近道になります。
ミスアライメントと修正
① お尻が落ちて腰が反る

体幹の支えが抜けて、お尻と腹部がマットに向かって沈んでいる。
修正 下腹部を強く引き締め、頭からお尻まで長い一直線を保つ。一直線を保てる高さまでしか下りない。

② 肩がすくんで前に巻く・肩の前が痛い
肘を体に抱きつかせすぎたり、肩が肘より低く沈んだりして、腕が内側にねじれ肩の頭が前に沈んでいる。
修正 肘は足の方へ向けて肋骨からわずかに離し、肩が肘の高さに並ぶところで止める。手で床を押し続けて肩甲骨を安定させる。
③ お尻を上げて膝・胸・顎を床につけてしまう
別ポーズの八点礼拝 (膝胸顎のポーズ) の形になっている。お尻を上げて胸と顎を床につける後屈で、一直線を保つこのポーズとは別物。
修正 お尻は上げず、頭から膝まで一直線のまま、肘を曲げて途中までで止める。
軽減法・プロップの使い方

- 強くなってきたら、片膝または両膝をマットから浮かせて、完全形のチャトランガ・ダンダーサナへ進む
- チャトランガの直後にアップドッグへ流さず、膝をついたまま一度区切ってダウンドッグへ進んでもよい
注意が必要な人
- 肩に不快感がある場合は、肘を数センチ曲げるだけの浅い範囲にとどめ、痛みのない範囲でのみ行う
膝つきチャトランガのよくある質問
お尻が落ちて腰が反ります。
A. 体幹の支えが抜けて、お尻と腹部がマットに向かって沈んでいます。
下腹部を強く引き締め、頭からお尻まで長い一直線を保ってください。一直線を保てる高さまでしか下りません。
肩がすくんで前に巻きます。肩の前が痛みます。
A. 肘を体に抱きつかせすぎたり、肩が肘より低く沈んだりして、腕が内側にねじれ、肩の頭が前に沈んでいます。
肘は足の方へ向けて肋骨からわずかに離し、肩が肘の高さに並ぶところで止めてください。
手で床を押し続けて、肩甲骨を安定させます。
お尻を上げて、膝・胸・顎を床につけてしまいます。
A. それは八点礼拝 (膝胸顎のポーズ) という別のポーズの形です。
このポーズでは、頭からお尻までの一直線を保ったまま、肩が肘の高さに並ぶところまで下ります。